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産科で行う手術|種類・目的・流れを詳しく解説

産科で行う手術について

産科では、妊娠・出産という人生の大きな節目に関わる医療を担っており、妊婦さんや赤ちゃんの安全を最優先に考えながら、必要に応じてさまざまな手術や処置を行います。

手術と聞くと不安を感じる方も多いかもしれませんが、産科手術の多くは母体と胎児の命を守るため、あるいは将来の妊娠や健康を守るために、慎重に判断されたうえで実施されています。

フジハラレディースクリニックでは、手術に関する丁寧な説明とサポートを心がけています。

子宮内容物除去術

子宮内容物除去術とは、子宮の中に残っている内容物を取り除くために行われる手術です。

主に行われる場合

  • 稽留流産と診断された場合
  • 流産後に子宮内に胎児や胎盤の一部が残っている場合
  • 出血が長引いたり、感染リスクが高まっている場合

この手術は、子宮内膜を過度に傷つけないよう細心の注意を払いながら行われ、静脈麻酔や局所麻酔を用いて実施されます。手術時間は10-20分程度、術後は出血や腹痛の経過を確認しながら安静を保ちます。日帰り入院になります。

当院では、身体的ケアだけでなく心のケアも重要視しており、患者様の気持ちに寄り添った対応を心がけています。

人工妊娠中絶

人工妊娠中絶は、母体保護法に基づき、法律で定められた条件のもとで行われる医療行為です。

中絶が選択される場合

  • 妊娠の継続が母体の健康を著しく損なうおそれがある場合
  • 経済的・社会的理由により妊娠の継続が困難と判断された場合

妊娠週数によって方法が異なりますが、妊娠初期では子宮内容物を除去する手術が中心となります。手術前には超音波検査や血液検査を行い、妊娠週数や母体の状態を正確に把握したうえで、安全に配慮した方法が選択されます。日帰り入院になります。

人工妊娠中絶は身体的な負担だけでなく、精神的な葛藤や不安を伴うことも多いため、十分な説明と同意、そして術後のフォローがとても重要です。フジハラレディースクリニックでは、本手術が最小限となる未来に向けて、妊婦さんに寄り添った医療の提供を目指しております。

子宮頸管縫縮術
(シロッカー法・
マクドナルド法)

子宮頸管縫縮術は、子宮頸管無力症などにより早産・流産リスクが高いと診断された妊婦さんに対して行われる手術です。

子宮頸管無力症とは

陣痛がないにもかかわらず子宮の出口である頸管が開いてしまい、流産や早産につながりやすい状態のことです。

手術方法の違い

  • シロッカー法:より奥の位置をしっかり縫い縮める方法。頸管がかなり弱っている場合や、過去に早産を繰り返している方に選ばれることが多い
  • マクドナルド法:子宮頸管の入口付近を外から糸で巾着状に縫い縮める方法。手技がシンプルで、出産が近づいた際には腟から糸を抜くことができる

当院では、シロッカー術を行います。頸管の状態やこれまでの妊娠経過を踏まえて医師が判断し、十分な説明のうえで決定します。

羊水穿刺

羊水穿刺は、胎児の染色体異常や先天性疾患の有無を調べるために行われる検査です。

超音波で胎児や胎盤の位置を確認しながら、細い針を腹部から子宮内に挿入し、羊水を採取します。採取した羊水中の胎児細胞を解析することで、染色体数の異常や一部の遺伝性疾患を調べることができます。

羊水穿刺が選択される場合

  • 高年妊娠の場合
  • NIPT検査などで陽性判定が出た場合
  • 特定のリスクがあると判断された場合

当院では、検査前後のカウンセリングやサポート体制も整えたうえで、医師が必要と判断した場合に実施を検討します。

帝王切開術

帝王切開術は、経腟分娩が困難または危険と判断された場合に、腹部と子宮を切開して赤ちゃんを出生させる手術です。前置胎盤、胎児機能不全、骨盤位、多胎妊娠など、さまざまな理由で帝王切開術が選択される場合もあります。帝王切開は母体と胎児の安全を守るために確立された手術であり、現在では多くの医療機関で安全に行われています。術後は創部の痛みや回復過程を見ながら、母子ともに経過観察を行うことも必要となります。

帝王切開が選択される場合

  • 前置胎盤
  • 胎児機能不全
  • 骨盤位(逆子)
  • 多胎妊娠
  • 過去の帝王切開既往
  • 分娩が進行しない場合

帝王切開は母体と胎児の安全を守るために確立された手術であり、現在では安全に行われています。状況によっては、帝王切開の際に子宮筋腫が確認され、必要と判断された場合に筋腫核出術を同時に行うこともあります。

当院では、帝王切開術の経験豊富な院長が妊婦さんの状態を正しく診断したうえで、出産方法をご提案しています。

卵管結紮

卵管結紮は、将来的に妊娠を望まない場合に行われる避妊を目的とした手術です。

卵管を縛る、切断するなどの方法で卵子と精子が出会わないようにすることで、妊娠を防ぎます。

重要な注意点

  • 原則として永久的な避妊方法です
  • 手術を受ける前には十分な説明と本人の意思確認が不可欠です
  • 元に戻すことが難しい手術のため、将来のライフプランを含めた慎重な判断が必要です

帝王切開と同時に行われることもありますが、後悔のない選択をすることが大切です。

手術に関するご相談

産科で行う手術や処置は、医学的な必要性だけでなく、妊婦さんやご家族の気持ち、生活背景などを踏まえて、妊婦さんに向き合って決定することが何よりも大切です。

手術に対する不安や疑問、将来への影響についての心配は、決して一人で抱え込む必要はありません。どのような小さな疑問でも、医師や助産師に相談することで、納得したうえで治療や手術を選択することができます。

フジハラレディースクリニックでは、母体と赤ちゃん、そして家族全体を支える医療を心がけています。安心して出産や治療に臨めるよう、手術に関するご相談はいつでもお気軽にご連絡ください。

この記事の執筆者

理事長・院長 牧尉太

資格

  • 医師免許取得(第495525号)
  • 日本産科婦人科学会認定専門医指導医
  • 日本周産期・新生児学会 周産期(母体・胎児)専門医指導医
  • 日本女性医学学会認定女性ヘルスケア専門医指導医
  • 医学博士(医学)(岡山大学 甲第6127号)
  • 厚生労働省臨床研修指導医
  • 女性心身医学会認定医
  • 厚生労働省指定オンライン診療研修修了
  • ALSO-Japan指定認定インストラクター(ディレクター)
  • J-CMELS認定コースディレクター
  • 災害時小児周産期リエゾン
  • 日本DMAT隊員
  • 日本医師会認定産業医

専門分野

  • 周産期医学全般(帝王切開縫合/前置胎盤癒着判断)
  • 女性ヘルスケア(産後ケア, 骨盤臓器脱, 漢方, 更年期など)
  • 産科救急・教育・搬送システム
  • AI/IoT関連
  • 地域創生, 医療DX
  • プロジェクトマネージメント
  • 持続可能性Wellbeing施策

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